教えることについて

休みで時間があるので久々にブログでも書いてみる。

時間があるといっても、相変わらずほぼ週休1日みたいな生活を続けている。それに慣れつつあることが怖い。人間ってすごい。

 

教えることについて感じることがある。

それは、指導者とか、指導方法というものがここ数年ですごく変化しているなあ…ということ。

 

それは仕事でももちろん感じるけど、実はそれよりも、稽古に行って、高校生を指導しているときに強く感じる。

 

僕が現役だったときは、気持ちとか、雰囲気とかをすごく大事にしていた。

一人ひとりに細かい指示を出すというより、緊張感のある空気を作って、全体をまとめるようなスタイルだったと思う。

 

それは小2から剣道を始めて、自分がずっとそういう環境にいたから作れた空気感だと思う。緊張感がある空気の中で、厳しさや挫折を乗り越えて、強くなるというような。

 

 

2、3年前から指導者的な立場で見て、今年は、ここ最近で一番本格的に指導に入っていると思う。

 

その中で強く感じることは、これまでのやり方では、今の高校生に全然響かないということ。

厳しい稽古や、緊張感のある空気がいまいちマッチしない。

 

それは、キャプテンという立場と、指導者という立場が違うこともあるだろう。

あのときの厳しさは、キャプテンがやるからみんながついてくるのであって、監督にやられたら心が折れていたかもしれない。

今、自分が指導者の立場だから、少し事情が違う、というのはある。

 

ただ、それ以上に何かマッチしない感が強い。

かかり稽古をしていても、気持ちが跳ね返ってこない。10分やったら10分やった分だけみんなが疲れていって、動きが悪くなって、終わる。

このままではいけない…!という気持ちの強さが出てこない。

 

ああ、何かそういう雰囲気じゃないんだろうなあ、と思う。

それはレベルが低いからということではなくて、この指導スタイルが響かないんだろうなあ、という感覚がある。

 

 

僕に対する接し方も結構おもしろい。

数年前までは、上下関係が強かった。キャプテンをやっていたときも含め、先輩に対する接し方、年上に対する接し方が強くあった。

 

今はどちらかというと、かなりフラット。

別に失礼があるということではない。わからないことは普通に質問してくるし、納得できない指導には、疑問を投げかけてくる。生徒によっては「でも私はこう思う」というような反論をしてくる子もいる。

 

そして面白いのが、そうして丁寧に説明していった方が、パフォーマンスが上がっていくということだ。改善のスピードも速くなる。

 

「指示待ち人間になるな」とか「自分で考えてやりなさい」とか、自分もそう言われてきたし、指導スタイルもその方向性だったと思う。

決して悪いとは思わないし、自分で考えて行動することは、今も大事だと思っている。

 

ただ、それだけでは不十分だとも強く感じる。改善点を丁寧に説明し、改善方法を丁寧に説明する。それが今の高校生たちに合っているんだろう。

 

 

高校生だったころからもう7年くらい経っているんだもんなあ。

子どもの性格の変化、「教える」ということの変化がやっぱりある。そういう世代に接することができて、すごい勉強になるなあ。